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2012・1・30 「ちづる」を観て

22日の日曜日、前回のブログに書いたドキュメンタリー映画「ちづ
る」
を観て来ました。


整理券が配られるというので、10時からの上映のために9時に家を
出ようとしていたら、妹からの電話で、あまりの人の多さに整理券を
8時半から配布し始め、急遽1回追加で9時からの上映をすることに
なったそうで、「なるべく早く行った方がいいよ」との情報。

9時半頃KBCシネマに着いて次の10時半からの上映のために並んだ
のですがすでに「補助席47番」(補助席は50席)で、ぎりぎりで
した。

2回目の上映が終わる頃までには午後12時半からの3回目の分は補
助席分どころか立ち見まで全部売り切れてしまっていたそうで、後か
ら来た方は皆、スタッフの方にあやまられながら、仕方なく帰られて
いました。(後日、あまりに評判がいいので、福岡での上映は2月10
日まで延長されました)

この日は、横浜から監督も来福され舞台挨拶があるということもあり、
ご両親の友人らしき方がたくさんみえていてロビーに出ていらした監
督と話したり写真を撮ったりする姿が見られました。

やはり地元は熱いです。

妹の話では、子供の頃の彼は内向的でシャイでどちらかというと人と
のコミュニケーションは苦手だったということですが、ロビーで大勢
の人と言葉をかわす様子や、訥々とでもしっかりとした舞台挨拶を聞
くととてもそんなふうだったとは思えません。

お母さんの久美さんのご本(ちづるーー娘と私の「幸せ」な人生)
にも書いてありましたが、映画を撮っていく過程で、それまで友達に
も隠してきた妹の自閉症とも初めて正面から向かい合い、また自分自
身の中にあった差別にも気がついたり、監督ご自身も変わっていかれ
たそうです。

映画は余分なナレーションや解説はほとんどなく、お母さんと千鶴さ
んの生活をありのままに映し出し、時には母娘の取っ組み合いや、就
職をめぐっての監督とお母さんとの声を荒げての葛藤の場面なども、
そこにカメラがあるなどと全然意識されていないかのように自然に現
されていて、見ているうちになんだか私もこの家族と一緒に暮らして
いるかのような感覚になりました。

期待していた以上に素晴らしいドキュメンタリー映画でした。

「ヘンテコでシュールな笑いがある」と監督が言われていたように、
思わず笑ってしまうやり取りもあり”ちーちゃん”の不思議な魅力に
はまってしまいましたが、おだやかな時ばかりではなく波もありそれ
に毎日寄り添っていくことはやはり大変なことなんだろうなあ・・・。

お母さんは、千鶴さんがはっきりと自閉症との診断を受けたとき、
「自分には無理、育てられない」と一瞬死を考えたそうですが、
「でもとりあえずひと眠りしよう」と家に帰って子供達と昼寝をされ
たそうです。

「そして目覚めたときにはほんの少しですが、現実に立ち向かう気力
がわいていました。そのことをこの20年よく思い出しました。あの
時、私、眠れたなあと。それはなぜかつらい時に自分を支える不思議
な自信になっているのです。力量が足りない母親なりに私に何か強み
があるとすれば、この以外に図太い体質のようなものでしょうか。」
(ちづるー娘と私の「幸せ」な人生より)

とにかくこのお母さんの久美さんが、(体は細いのに)”心”はどっし
りと豊かで大きくておおらかで、しかも賢くて美しくて、本当に素敵
な方なのです。

妹が心から信頼し尊敬している理由がわかったような気がしました。

ご主人の正幸さんは、羽田から自宅に帰るためタクシーに乗りトンネ
ル内を走っていたときに、飲酒運転の車に後ろから激突されるという
不運な事故で2006年に亡くなられています。

映画の中で、監督とお母さんが口論をする場面で、「遅くなるときは
連絡をしなさい、何時に帰るといって帰らないと心配なのよ、お父さ
んがそうだったから。帰ってこなかったから。」と言われるところで
はその時のお気持ちはどんなだったかと思うと涙が出てとまりません
でした。

久美さんの本のあとがきは、こう結ばれています。
   ↓
[去年、夫の4回目の命日の日記にこんなふうに書きました。

悲しみは大事にとっておき、手に負えないと思える苦労にも正面から
立ち向かい、それでも、どんなときでも人生の美しさを淡々と味わい、
慈しむことができる、そんな境地に早くたどりつきだいものだと思っ
ています。

まだまだこんな境地には達していませんが、これまでの人生、どんな
瞬間にも「でも、自分は不幸せとは決して言えない」と思ってきまし
た。千鶴についてはとても「不自由な人生」だと今でも感じています
し、夫の死については確かに「不運で悲しい人生」です。でも、それ
は幸せではないということとはちょっと違っていて、幸せなことも、
数えればきりがないほどたくさんあるのです。とんでもない不自由さ
もどうしようもない悲しみもこれから先ずっと続いていくわけですが、
そういうものを何もかもひっくるめて、私はなかなか「よき人生」で
はないかと近ごろ思うようになりました。そんなふうに思えることも、
私のもうひとつの強みといえるのかもしれません。]

人はそれぞれに大なり小なり悩みや辛いこと苦しいことを抱えていて、
その痛みは本当にはたぶん当人にしかわからないーーでも、
たしかに「100%の不幸」というのもないのでしょう・・・。

先日テレビ(金スマ)でクリス松本が「どんな小さなことにも喜ぶの
よ。たとえば道でかわいい子犬に会った、キャー嬉しい!って」とあ
のオネエ口調で言ってましたが、どんな小さなことでも喜び感謝する
ことを忘れなければ、微笑むことが出来て、そこに希望が生まれ、
「どんなときでも人生の美しさを淡々と味わい慈しむことができる」
ようになるのかもしれません。

そんな元気をもらえるキラリと美しい映画です。

これから近くで上映がある地域の方はぜひご覧になってくださいね!
   ↓
上映劇場情報
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コメント一覧

#717 No title
補助席50席中47番とは本当にギリギリセーフですね。

『私はなかなか「よき人生」ではないかと近ごろ思うようになりました。』と『どんな小さなことでも喜び感謝することを忘れなければ、微笑むことが出来て、そこに希望が生まれ』の部分が印象的です。

人生を幸せに生きる心の持ち方ですね。
#718 No title
>どんな小さなことにも喜ぶのよ。

あー忘れてた!って思いました。
小さなことに「たったこれだけ」って思ってる自分がいました。
私は何も失ってないし、難病に直面しているわけでもないのに。。。
すぐに傲慢になってしまう自分を反省、反省。

ありがとうございました。
#719 No title
「JIN 仁」で 「神は乗り越えられる試練しか与えない。」ってよく出てきました。本当にそうだと思います。


 

#720 Ilovesapporoさま、
この言葉は私も大好きな言葉です!
でも逆に、乗り越えられないでヘタレてしまった時は
「あ~、私はまだまだこの程度の人間なんだなあ~」・・・と
おちこみますけどネ(x x;);・・・
#721 Kumikoさん、コメントありがとうございます
Kumikoさんが傲慢だなんてことは絶対ないでしょうが
私もなれてしまうと
日常の幸せを「あたりまえ」と思ってしまいます。
あたりまえのことこそ一番感謝しなければならないのにね・・
#722 マックスさま、ありがとうございます!
たくさんの人を感動させることができる、映画ってやっぱり
いいですね。
影響力大きいなあ・・と思います。
ちーちゃんとお母様は昨年福岡に戻ってこられて
わりと近い所にお住まいなので、そのうち妹を通してお目にかかる機会があればいいなあと思っています。
#723 No title
母娘に多くの幸せを願わずにいられません。

クリス氏は意外と(失礼な言い方ですが)良いことを
言われますね。私などは、ときに感謝をいとも簡単に
忘れてしまって、不遜におちいってしまいます。忘れ
難くする方法があったら教わりたいものです。
ではでは。
#724 アストンマーチャンさま、コメントありがとうございます!
クリス氏は、すごい名家のお生まれだそうで名家ゆえに、自分が男性が好きなんだということを打ち明けられずにずっと無理して自分を偽り、辛い思いをされてきたそうです。
私は今のような寒い時期、朝お湯で顔が洗えることにまず感謝しております。(子供のころは水しか出なかったから、毎朝お湯わかして魔法瓶に入れて洗ってたものねえ~)
ではでは。またね。

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